研究課題/領域番号 |
17K17784
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
数理情報学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
一ノ瀬 元喜 静岡大学, 工学部, 准教授 (70550276)
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研究協力者 |
吉村 仁
泰中 啓一
伊東 啓
佐山 弘樹
里谷 佳紀
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 感染症モデル / 自発的ワクチン接種 / 社会的ジレンマ / 多層ネットワーク / 感染症数理モデル / ワクチン接種ゲーム / 複雑ネットワーク / エージェントベースモデル / 進化 / 進化ゲーム |
研究成果の概要 |
1次元空間での個体群の一方向への移動が感染症の拡大・阻止に与える影響について,計算機シミュレーションによって調べた.その結果,個体の密度が閾値以下の場合には個体の接触が途絶え,感染が消滅すること,一方で閾値以上の場合には継続的な個体の接触に起因して,感染する個体が常に存在してしまうことが分かった. 次に,ネットワーク間を個体がランダムに移動する時にネットワーク構造の違いによって感染規模にどのような影響が出るかを計算機シミュレーションによって調べた.その結果,ハブを持つ非均質なネットワークの場合,ハブが感染症の供給源となって感染が消滅しないことを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感染症の拡大は個体が接触することによって起こる.したがって,個体の移動が重要な影響を及ぼすが,これまでの研究では個体が満遍なく移動するという極端な数理モデルが主に考えられてきた.本研究では,よりミクロな視点から個体の偏りのある移動が感染症の拡大阻止に及ぼす影響を明らかにした.また従来の感染症モデルでは,静的なネットワーク構造での感染の広がりが研究対象となっていた.本研究では,ネットワーク間の個体の移動の影響が感染症の拡大阻止に与える影響について明らかにした.本研究は行政機関がどのような人にワクチンを優先的に摂取してもらって,感染症の拡大を効果的に阻止するかの対策を講じる上で極めて有用である.
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