研究課題/領域番号 |
17K17868
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
スポーツ科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 徹 大阪大学, 生命機能研究科, 招聘研究員 (50771135)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 運動制御 / ドーパミン / ドーパミン受容体 / 線条体 / マウス / コンディショナルノックダウンマウス / 脳内薬物投与 / ステップホイール / コンディショナルノックダウン / 運動 / 大脳基底核 / アセチルコリン / 光遺伝学 / チャネルロドプシン / モチベーション / 報酬 / 神経科学 / 生理学 |
研究成果の概要 |
本研究ではマウス運動課題「ステップホイール」を用いて、脳内ドーパミン(DA)神経回路の機能阻害時の運動機能を評価した。より短期間に効率的に結果を得るため、ホイールの回転速度を徐々に上げてどこまで走行可能かを調べる漸増負荷課題を確立した。そして、時間的・空間的に限定して機能を阻害するために、DA受容体D1RのコンディショナルノックダウンマウスおよびDA受容体D1RまたはD2R阻害剤の線条体局所投与マウスを評価に用いた。結果、D1Rの機能阻害時にステップホイール漸増負荷課題の成績低下が認められ、運動遂行時の線条体ドーパミン神経回路、特にDA-D1Rシグナルが運動制御に関与している事が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーキンソン病にみられる中脳ドーパミン神経細胞の変性脱落と運動失調症状の知見から、中脳-基底核のドーパミン神経回路が身体の運動制御に関与することは知られているが、その詳細な脳内機構については不明点も多い。今回の研究結果から、運動実行中の基底核線条体におけるドーパミン神経回路、特にドーパミン受容体D1Rを介したシグナル回路が歩行運動の制御に関与していることが明らかとなった。今後更に研究が進む事でこの神経回路が運動制御のどこに機能しているのか、より詳細な機構を明らかにすることで運動失調を伴う神経変性疾患の治療に繋がる知見を得ることが期待される。
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