未熟児網膜症の予防・治療に対する高純度間葉系幹細胞の有効性に関する研究

• 研究課題/領域番号: 17K17892
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 胎児・新生児医学; 眼科学
• 研究機関: 島根大学
• 研究代表者: 吾郷 真子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (60795243)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2022-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2021年度)
• 配分額: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円); 2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円); 2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円); 2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
• キーワード: 未熟児網膜症 / 高純度間葉系幹細胞 / 間葉系幹細胞 / 未熟児網脈床 / 再生医学

研究成果の概要

平面標本において、高濃度酸素群ではROP所見はあったものの、MSC・REC投与群ともに無治療群に比較しROP所見の明らかな改善は得られなかった。MSC・REC投与群の方が無治療群より無血管野が広い（ROP所見が悪い）場合もあったが、実験によって無血管野の広さが異なるなどROP所見に変動があり、同一実験であっても個体によってROP所見に差があることもあった。ROPに対するRECの有効性について、今回の研究結果からはREC単独投与では予防効果・治療効果とも得難いと考えらた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

未熟児網膜症は早産児の合併症のひとつで、進行すると網膜剥離となり失明する。現在、光凝固治療等があるが治療の合併症が存在する。より安全で有効な治療法を求めて、未熟児網膜症に対する高純度間葉系幹細胞（REC）の効果を検討した。RECの持つ高増殖能・高分化能によって網膜組織が修復され、未熟児網膜症を改善または予防できる効果を期待したが、今回その有効性を示すことはできなかった。