研究課題/領域番号 |
17K17918
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
内分泌学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
諌山 慧士朗 山口大学, 大学研究推進機構, 助教 (30780887)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 卵巣老化 / アルドケト還元酵素 / GONAD法 / 次世代シーケンサー / ゲノム編集 / 次世代シーケンス / 卵胞培養 / 次世代DNAシーケンサー / 卵巣 / 老化 |
研究成果の概要 |
加齢による卵巣機能低下の要因は多様であり、分子メカニズムについて不明な点が多い。本研究は、次世代シーケンスを用いてマウス卵巣の遺伝子発現を網羅的に調べ、加齢で顕著に変化する遺伝子群を抽出、その卵巣機能低下への関与を明らかにすることを目的とした。結果、最も大きな変化を示したのがアルドケト還元酵素をコードする遺伝子であり、その発現量の低下、さらに酵素活性の低下を認めた。アルドケト還元酵素の生殖機能を調べるためにゲノム編集でノックアウトマウスを作出したところ、性周期が野生型と比べて明らかに延長していた。これは性周期を制御する卵巣ホルモンの代謝異常を示唆し、加齢に伴う卵巣機能低下の要因と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢に伴う卵巣機能の低下は、生殖能力の低下をまねくと同時に、卵巣ホルモン分泌の低下により動脈硬化、骨粗しょう症、認知症といった加齢性疾患のリスク要因となる。分子メカニズムを理解することは、少子化の抑制、健康寿命の推進を実現する上で重要である。本研究は、マウスの加齢卵巣でアルドケト還元酵素遺伝子の発現量・機能が顕著に低下することを明らかにし、その遺伝子欠損マウスは性周期が延長することから、ホルモン代謝の異常が示唆された。よって、この酵素は加齢による卵巣機能低下の要因の一つを担っている可能性がある。今後、卵巣のアンチエイジングを実現する上で重要な成果である。
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