研究課題/領域番号 |
17K17946
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理学
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 浩史 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (20512627)
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研究協力者 |
村山 依子
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | シアノバクテリア / 概日リズム / ノイズ / ノイズ同期 / ノイジーな刺激 |
研究成果の概要 |
個体培地上および液体培地上で1 時間、2 時間、3 時間のダークパルスノイズではノイズ同期はみられなかった。また、自然界において自然光の中に含まれるノイズ成分が、概日リズムの同期に対して何か役割があるのではないかという仮説は、今回の実験からは確認されなかった。 ノイズ同期現象のしにくさは生物の持つ概日リズムは数時間程度のノイズ刺激に対して頑健であることを示唆している。このことから、自然環境下に含まれるノイジーな刺激成分は 同期現象という観点からはおそらく無視されていることが予想される。これは野外の複雑な気候条件においても、ロバストにリズムを刻むことが示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の結果は体内時計が外部のランダムな暗黒ノイズに抗して正確に刻み続けることを示している。また、追加で実験した温度に対しては、振幅が比較的鋭敏に反応することがわかった。さらに今回発見した概日リズム共鳴現象を応用して、私たちの体内時計の振れ幅を増加させることが可能になるかもしれない。例えば生活リズム障害の方に対して、メリハリのついたリズムをとりもどす知見を与える可能性がある。またサイエンスの観点では「体内時計が減衰振動子に容易に変わりうる」という生物学的に新規な知見をもたらした。減衰振動は、体内時計研究において開拓されるべき新天地となりうる。
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