研究課題/領域番号 |
17K17949
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
生態・環境
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
河端 雄毅 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 准教授 (50606712)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 人工飼育魚 / 人工種苗 / 逃避 / 離底行動 / 学習 / 観察学習 / 対捕食者行動 / 被食回避 / 生態・行動 / 行動生態 |
研究成果の概要 |
本研究では、まず、人工飼育魚のヒラメ稚魚に「自分の仲間がカニもしくはカサゴに食べられる」いう状況を観察させました。続いて、カニもしくはカサゴと遭遇した状況、何も遭遇していない状況で、どのように海底を離れて餌を食べるのかを調べました。その結果、どのような遭遇状況でも、カニに仲間が食べられるのを観察したヒラメは、より頻繁に長く底を離れる傾向があることが分かりました。一方、カサゴに仲間が食べられるのを観察したヒラメは底を離れる頻度が低く、離れてもすぐに海底に戻ることが分かりました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然魚の数を安定・増加させるために人工飼育魚を放流する「栽培漁業」が世界中で行なわれていますが、放流した稚魚が大型の捕食者に食べられてしまうという問題があります。その対策のひとつとして、放流前に稚魚に捕食者を学習させる方法があります。しかし、野外には様々なタイプの捕食者が存在するにも関わらず、これまでは1種の捕食者のみの学習しか行われてきませんでした。今回の研究成果は1種の捕食者の学習ではその捕食者に対して有効な防衛行動が取れるようになるが、別の捕食者に対しては有効ではなく、むしろ食われやすくなる可能性すらあることを示しています。
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