研究課題/領域番号 |
17K17951
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境影響評価
環境リスク制御・評価
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
山口 真弘 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 准教授 (60736338)
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研究協力者 |
村尾 直人
緒方 佳澄
辻 彩加
坂井 真唯
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 越境大気汚染 / 粒子状物質 / 乾性沈着 / 森林 / 植物影響 / 濃縮係数 (EF値) / 後方流跡線解析 / PM2.5 / 微小粒子状物質 / 森林樹木 / 沈着 / 元素分析 |
研究成果の概要 |
越境大気汚染が顕著な長崎に生育する常緑樹2種(ヒノキ, クスノキ)の葉に沈着した粒子状物質(PM)の量と金属組成の継時的変化を2017年4月から2018年11月にかけて調査した。葉面沈着PM量は、大陸からの気塊の輸送が顕著な春先に最も多く、この時期の葉面のPMには人為起源と考えられる鉛やヒ素、亜鉛などの元素が含まれていた。この鉛の同位体比は中国の石炭や鉛鉱石中のそれと同程度であったことから、中国大陸から越境輸送されたPMが長崎に生育する樹木の葉に沈着している実態が明らかになった。また、ヒノキの葉面沈着PM量はクスノキのそれよりも多かったことから、ヒノキはPMの影響を受けやすい可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、中国大陸からの微小粒子状物質(PM2.5)などによる越境大気汚染が問題視されている。PM2.5の健康影響に関する研究はかなりの進展をみせているが、その植物影響に関する知見は非常に限られている。さらに、野外で生育する植物の葉にどのような成分の粒子状物質(PM)がどの程度沈着しているかといった、PMの植物への沈着実態も殆ど未解明である。そこで本研究では、越境大気汚染が顕著な長崎を調査地として、そこに生育する樹木であるヒノキやクスノキの葉面に沈着したPMの量と金属組成を調査した。その結果、中国大陸から越境輸送された鉛やヒ素を含むPMが長崎に生育する樹木の葉に沈着している実態が明らかになった。
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