研究課題/領域番号 |
17K18020
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
機能物性化学
デバイス関連化学
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
角屋 智史 兵庫県立大学, 物質理学研究科, 助教 (70759018)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 有機トランジスタ / 分子性導体 / 有機半導体 / 有機結晶 / 有機伝導体 / 電荷注入 / ドーピング / 電荷注入障壁 / ショットキー接合 / 有機薄膜 / 有機導体 / オーミック接合 / 有機薄膜トランジスタ |
研究成果の概要 |
有機半導体Br-BTBT-4の結晶構造解析とトランジスタ特性の評価を行った。先行研究のBTBT-C4はbi-layer型のへリングボーン配列を形成しているが、Br-BTBT-C4は従来通りのへリングボーン配列を形成していた。 ベンゾセレノベンゾセレノフェン(BSBS)を用いて、新規導体(BSBS)2AsF6と(BSBS)2SbF6を開発した。これらの錯体はこれまでに報告しているBTBT錯体と同型構造であった。伝導度はAsF6錯体で850 S/cm、SbF6錯体で650 S/cmであった。熱起電力は約15-17uV/Kであり、パワーファクターは15-24 uW/K2でとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トランジスタ分子を含む分子性導体の物性から、分子軌道計算でしか評価できなかった分子間相互作用の値を実験によって見積もることができる手法を拡大した。関連分野に強いインパクトを与えると考えられる。今後は新たな熱電素子を探索しながら、類縁体の分子のトランスファー積分を見積もる。また、分子性導体の分野で主流であったTTF骨格ではない分子を用いて、二次元電子構造をもつ強相関電子系を開発できたことは非常に稀である。このことは、今回用いた、BEDT-BDT骨格が新しい分子性導体の開発に有望な骨格であることを示しており、熱電性能だけではない、新しい物性開拓が期待される。
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