研究課題/領域番号 |
17K18040
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
スポーツ科学
応用健康科学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
宮崎 充功 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 准教授 (20632467)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 悪液質 / 骨格筋 / タンパク質代謝 / がん / 運動療法 / 筋萎縮 / microRNA / カケキシア / miRNA / circulating microRNA |
研究成果の概要 |
がんをはじめとする慢性消耗性疾患では、骨格筋量の低下を主徴とした全身性代謝障害症候群として悪液質という病態がある。本研究では「腫瘍細胞から放出される血中分泌型microRNAが、骨格筋のタンパク質代謝異常を誘導する」との仮説を基に、がん性悪液質に伴う筋タンパク質代謝制御の分子機構の解析および血中分泌型microRNAのスクリーニングを行い、また悪液質の予防策としての運動療法介入効果について検討した。研究成果として、がんに伴う骨格筋タンパク質代謝の制御異常は全身性の低強度有酸素運動により是正されること、またがん性悪液質誘導性の血中分泌型miRNAおよび標的候補遺伝子群を同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんをはじめとする慢性消耗性疾患において二次的に誘発される筋力および筋量の低下(悪液質)は、罹患者の生存率やその後のQOLの維持に直結する重要な課題である。悪液質の本態は過剰な炎症性サイトカイン分泌により誘導される全身性炎症であるとされているが、その病態を誘導する仕組みはほとんどわかっていない。本研究により、血中分泌型microRNAが全身性の骨格筋量減少という病態を誘導する可能性があること、また比較的低強度の運動療法介入によって悪液質の進行に伴う骨格筋量低下を抑制できる可能性を示した。これらの研究成果は、がん性悪液質に対する運動療法プログラムを構築する上で、臨床的にも重要な知見である。
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