研究課題/領域番号 |
17K18134
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
法医学
環境・衛生系薬学
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
中尾 賢一朗 東京女子医科大学, 医学部, 准講師 (20621618)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 法中毒 / 骨 / メタンフェタミン / 薬物分析 / LC-MS/MS / 社会医学 / 法医学 |
研究成果の概要 |
メタンフェタミンを投与したマウスの大腿骨を100℃10分加熱、100℃30分加熱および300℃10分加熱した時、メタンフェタミンおよびアンフェタミンが検出された。HE染色において、大腿骨を300℃で加熱した場合、組織の崩壊と染色性の低下が見られ、500℃では組織が完全に崩壊していた。メタンフェタミン及びアンフェタミンの熱安定性について、メタンフェタミン-アンフェタミン混合溶液を100℃で加熱した時メタンフェタミン及びアンフェタミンのイオンピークは鋭敏であったが、300℃で加熱した場合、イオンピークは観察されなかった。以上の結果より、大腿骨は有用な分析試料となり得ることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
法医学における薬毒物分析は、血液や尿等を用いて行われるが、場合によって毛髪、爪、骨等の固体試料が用いられる。しかし、焼死事例では毛髪や爪も焼損することがある。本研究では高温曝露した骨からメタンフェタミン及びアンフェタミンを検出することができた。骨は厚い皮膚や脂肪、筋肉で覆われているため、低温短時間曝露では、骨内部まで熱が伝導しづらいと思われる。このため、たとえ周囲の温度が薬物固有の分解温度を超えたとしても骨からの薬物検出が可能であったと考えられた。体液採取が難しい焼死事例において骨試料が有用な分析試料となり得ることができ、死因究明の一助となることが示唆された。
|