研究課題/領域番号 |
17K18229
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
数学基礎・応用数学
解析学基礎
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
赤岩 香苗 京都産業大学, 情報理工学部, 准教授 (30771878)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 逆固有値問題 / 全非負行列 / 離散可積分系 / 直交多項式 / 非負行列 |
研究成果の概要 |
指定した固有値をもつ行列を作成する問題を逆固有値問題という。すべての小行列式が非負である全非負(totally nonnegative, TN)行列の逆固有値問題の解法はほとんど知られていない。 具体的に解を書き下せる非線形方程式を可積分系と呼ぶ。可積分系の時間変数を離散化した方程式を離散可積分系といい、代表的な離散可積分系として離散戸田方程式が知られている。 本研究課題では、任意の帯幅をもつ帯TN行列、ローラン-ヤコビ行列と呼ばれるジグザグ構造をもつTN行列の逆固有値問題に対して、それぞれ簡約条件付き離散2次元戸田方程式、離散相対論戸田方程式に基づき解法の定式化に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
逆固有値問題研究の多くは行列解析分野からのアプローチであり、ある固有値をもつ行列の性質や特定のサイズ・特徴についての研究が多い。本研究のように、指定した固有値をもつ行列を具体的に作成する手法は珍しいため、可積分系分野だけでなく行列解析分野へも貢献できる。近似解ではなく厳密解を有限回反復で求められることも大きな特色である。 提案手法はパラメータの条件を緩めればTN行列以外の行列も作成可能なため汎用性が高い。TN行列が現れる建築物の構造解析等の実問題はもちろんのこと、他の工学的・理学的問題への応用が期待される。
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