研究課題/領域番号 |
17K18307
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
土木計画学・交通工学
デザイン学
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研究機関 | 九州大学 (2018-2022) 第一工業大学 (2017) |
研究代表者 |
羽野 暁 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 特任准教授 (80633213)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 近代デザイン史 / 景観・デザイン / 小さな土木 / デザイン・サーベイ / オーラル・ヒストリー / 土木遺産 / 昭和モダン / アール・デコ / 景観デザイン / 橋梁デザイン / コンクリート / 近代橋梁 / コンクリート構造物 |
研究成果の概要 |
日常生活を豊かにする地域の小さな土木のデザインはどうあるべきか。本研究は、地域の公共施設が急速に近代化するとともに日常のデザインが花開いた大正~昭和初期に着目し、同時代に竣工した地域橋梁のデザイン思想を明らかにしたものである。九州の現存橋梁を対象にデザイン・サーベイを実施してデザインを記録し、デザインを分析して代表事例を抽出した。代表事例の地域史調査、オーラル・ヒストリー調査を実施し、同時代の社会情勢、時代気分からデザイン思想を推察した。最後に、同時代の橋梁の親柱と高欄を保存・利活用するケーススタディを実践し、現代社会の日常を豊かにする小さな土木のデザイン手法としての有意性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大正~昭和初期に竣工した地域橋梁は、大きな意匠流行の影響を受けつつも、各地域で多様な表現が確認できる。特に親柱と高欄に顕著な造形表現が確認できるが、当時、親柱と高欄は標準仕様がなく自由に設計できる限られた部位であった。日常生活の豊かさに寄与した同時代の地域橋梁の造形やデザイン思想は、現代の小さな土木のデザインに大きな示唆を与えてくれる。現在、施設更新に伴い現存する実物が減少するなか、大正~昭和初期の貴重な造形表現の記録と、デザイン思想の解明、および、現実的な保存・利活用手法の確立が求められている。こうした点を明らかにした研究はこれまでになく、本研究は学術的意義、社会的意義が高い。
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