研究課題/領域番号 |
17K18400
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬理学一般
疼痛学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
宮本 亮 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 外来研究員 (40770863)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 硫化水素 / 一酸化窒素 / ポリサルファイド / TRPA1 / 薬理学 |
研究成果の概要 |
硫化水素(H2S)と一酸化窒素(NO)はともに生体内で酵素により合成され、ガスメッッセンジャーとして多様な生体反応に関わる。本研究ではH2SとNOの同時処置がラット知覚神経に発現する痛み受容体TRPA1を活性化すること、またその実効分子が、硫黄が連なったポリサルファイド(H2Sn)であることを見出した。この現象はマイクロモーラーレベルの低濃度で、かつ秒単位で認められた。本研究は過剰に産生されたH2SとNOがポリサルファイドを介して発痛に寄与する可能性を提示する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
毒ガスとして知られている硫化水素(H2S)が血管拡張やホルモン分泌などの多様な生物学的反応を惹起することが明らかになっているが、実験に使用されるH2Sの濃度と生体内で生じる濃度との間には乖離があり、本来のH2Sの役割は確立されていない。本研究では複数の手法・薬剤を併用して重合型のH2Sが低濃度でも痛み受容体を活性化するという新たな現象を示した。一連の結果は本研究分野の発展に貢献するとともに、H2Sが痛みや炎症に関わる有害物質となりうることを指摘する。
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