研究課題/領域番号 |
17K18401
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
生物系薬学
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研究機関 | 東北大学 (2018) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2017) |
研究代表者 |
佐柳 友規 東北大学, 生命科学研究科, JSPS特別研究員(RPD) (00527012)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自閉症 / ミクログリア / マーモセット / シナプス刈り込み / グリア細胞 / 細胞・組織 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
ヒトと同じ霊長類であるコモンマーモセットにバルプロ酸を経口投与することにより自閉症モデルを作製した。この自閉症マーモセットは複数の自閉症様行動異常を示し、ニューロンの刈り込み異常が認められることを確認している。固定脳切片を用いてミクログリアの形態や数の変化を解析し、自閉症マーモセットのミクログリアは密度の低下、突起の繊細化などの異常形態を有することを示した。免疫組織化学的解析からミクログリアの機能異常も示され、ミクログリアの異常が自閉症におけるシナプス刈り込み不全に関与している可能性が示された。大脳皮質各エリアにおける遺伝子発現変化の解析からも治療標的となりうる分子を見いだしている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉症スペクトラムは、他者とのコミュニケーション能力や社会性などが障害される発達障害の一種である。近年患者数の増加が顕著であり、社会生活が困難となる場合が多いことから病態解明や早期診断、治療法の開発が急がれている。本研究ではヒトと同じ霊長類であるコモンマーモセットを用いて、自閉症病態におけるミクログリアの関与を示した。自閉症モデルマーモセットではミクログリアの形態や機能に異常が認められること、遺伝子発現にも正常発達とは異なる変化が認められることなどから、これらが新しく治療標的となる可能性がある。
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