研究課題/領域番号 |
17K18451
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学
動物生産科学
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研究機関 | 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター) |
研究代表者 |
冨田 武照 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 研究員 (90774399)
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研究協力者 |
中村 將
村雲 清美
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 胎生 / 保育器 / 板鰓類 / 胎仔 / 卵殻 / 半透膜 / 電子顕微鏡 / 卵殻膜 / 人工子宮 / 哺育 |
研究成果の概要 |
本研究はイタチザメの卵殻を調査することによって、以下の三つの点が明らかになった。第一に、卵殻には半透膜としての機能があり、分子量によって透過量が異なることが分かった。第二に、卵殻の微細構造を調査した結果、空隙密度の異なる薄いシートが積層する構造を持っていることがわかった。この構造により、その薄さにかかわらず引張力に対して強い物理特性が達成されていると考えられる。これらの観察により、卵殻は胎仔と母体との物質のやりとりを妨げない一方、ウィルスや細菌の侵入をブロックする「バリア」としての役割を持つことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水族館での大型板鰓類の持続的な展示を達成するために、早産胎仔や摘出胎仔の保育技術の開発は急務である。本研究によって得られた知見は、胎仔の卵殻が哺乳類の胎盤の機能の一部を有していることを意味し、これは哺乳類以外の胎生メカイズムの一端を解明したという点で意義がある。さらに、この卵殻を人工半透膜で置き換えることにより、将来的に水族館における人工保育技術の開発につながる可能性を示唆する点で重要である。
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