研究課題/領域番号 |
17K18524
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
青木 久 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (30423742)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 波食棚 / 形成プロセス / 形成高度 / 岩石の抵抗力 / 岩石の風化 / 波の攻撃力 / 石垣 / 野外実験 / 海食崖 / 岩石強度 / 風化 / シュミットハンマー / 野外計測 / 岩石海岸 / 風化作用 / 波食作用 / 海崖 / 野外観測 |
研究成果の概要 |
本研究では,波食棚の生成・発達プロセスとその形成高度を明らかにすることを目的とした野外調査を行った.主に次の結果が得られた.(1)波食棚の生成初期には,風化の影響が小さいため,崖の後退は起こりにくいが,波食棚の幅が広くなるにつれて,風化作用が活発になること,(2)岩石強度が低い波食棚ほど,その高度は低く,また,ほぼ同一の岩石強度をもつ波食棚では,その前面の水深が大きいほど暴浪時の波高が大きく,高度が低くなるという結果から,波食棚の形成高度は波の攻撃力と岩石強度で説明ができることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,海崖とみなした石垣の調査に基づき「波食棚は,波食作用が大きな役割を果たして生成すること,そして波食棚の幅が広くなると,風化による崖表面の強度低下がより顕著となり,発達していくこと」を示唆する実証的結果が得られた.この成果は,従来の考えとは異なり,波食棚の生成・発達には波食作用が不可欠な要素で,波食棚が発達するにつれて風化の影響が強くなるプロセスを提唱するものである.さらに野外波食棚の形成高度に関し,野外データの収集により,既存の実験式の検証から新たな経験式を提示した.これらの知見は,海岸景勝地にみられる地形発達プロセスの理解をより深め,ジオツーリズムの振興にも貢献できる.
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