研究課題/領域番号 |
17K18562
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大竹 文雄 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (50176913)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | オキシトシン / 競争選好 / 利他性 / 労働市場 / 経済実験 |
研究成果の概要 |
本研究では、向社会性(信頼)・競争選好とオキシトシンの関係について分析した。192名の男性参加者を対象とした二重盲検無作為化プラセボ対照試験で、オキシトシンが信頼・競争選好を緩和するかどうか、また自閉症傾向によってその効果が異なるのかを調べた。その結果、オキシトシンと競争選好との間には統計的に有意な関係が見られなかったが、自閉症の特徴を持たない参加者では、オキシトシンが競争選好を低下させ、自閉症の特徴を持つ参加者では競争選好を増強させるという示唆的なパターンが観察された。また、オキシトシンは信頼度を高めるがその程度は、自閉症の特徴を持たない参加者で強かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オキシトシンは、人の信頼を高めるとされる研究結果が知られているため、自閉症の治療薬としても注目を集めている。また、出産によるオキシトシン曝露量の増加が信頼や競争選好に影響を与えることが、女性の労働市場でのパフォーマンスに影響を与える可能性がある。本研究の結果、オキシトシンが信頼度・競争選好に与える影響には自閉症傾向の程度によって異なる可能性が明らかになった。この分野の研究を進めるためには、オキシトシンに対する感応度の個人差を明らかにしていく必要があることを示した。
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