研究課題/領域番号 |
17K18578
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中山 幹康 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (10217945)
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研究分担者 |
佐々木 大輔 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (30784889)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 電力 / 貿易 / 内政 / 外交 / 電力貿易 / 再生可能エネルギー |
研究成果の概要 |
国家間での電力の貿易計画の多くは実現の見通しが立っておらず、一般には関係国間の外交上の問題が障壁であると解釈されている。しかし、関係国間の「外交」ではなく、当該国内における「内政」上の問題が、電力の貿易が実現を妨げていることを本研究は明らかにした。例えばネパールでは地形的な条件と人材の不足から水力発電所の建設コストが高価であることが他国への電力輸出を妨げている。タジキスタンでは行政官および技術者が非力であることから同国が主導すべき「援助国協調」が有為には機能していない。米国・ハワイ州では環境保護団体による反対キャンペーンが隘路である。中東では電力貿易による経済的便益が国として志向されていない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今の国際社会に於いては、エネルギー源を化石燃料から再生可能エネルギー源に転換することが要請されている。再生可能エネルギー源が豊富な国から乏しい国へ電力を輸出することは、その為の有力な方法と見なされているが、実際には電力の貿易が実現しない地域は多々あり、その原因の究明は火急な課題である。本研究は、国家間の「外交」ではなく当該国内の「内政」が電力貿易の成否を左右する大きな要因になり得ることを、多くの地域での事例研究から明らかにした点で、高い学術的意義を有している。また、本研究からの知見は、電力貿易を推進することを志向している国あるいは地域に対して、有用な政策的示唆を与えるものである。
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