研究課題/領域番号 |
17K18663
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学およびその関連分野
|
研究機関 | 札幌大学 |
研究代表者 |
荒木 奈美 札幌大学, 地域共創学群, 教授 (20615182)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 質的研究 / ナラティブ的探究 / 臨床教育 / 大学教育 / 現代若者論 / 若者文化 / 自己形成 / 文学教育 / ナラティヴ的探究 / 表現アート / 開かれた学びあい / 主体化 / 開かれた学び合い / アイデンティティ / アクティブ・インタビュー / 臨床教育学 / 協働的リフレクション / ポール・リクール |
研究成果の概要 |
本研究は、教師が「文学作品に描かれた解釈の分かれる問い」に着目し、直接学生と対話する経験の中で、学校教育で何らかの生きづらさを抱えてきた学生たちの本音を引き出すものである。言葉にしがたい思いを抱えて生きる学生たちの、簡単には表現し得ない言葉の本質をつかむためには、学生たちの表面上の言葉を受け止めるだけでは限界があり、何より教師が学生を前に、自身も言葉にしがたい思いを抱えて生きる一人の人間として学生の前に立つことが肝要であるという実感を得た。また人が無意識の感情を芸術活動によって引き出す表現アートセラピーの方法は、教師が学生の言外の思いを引き出す有効な手段となりうるという知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「文学作品に描かれた解釈の分かれる問い」に着目しながら繰り返し学生たちとの対話を続けてきた報告者は、普段の授業では見せない学生たちの「本音」や言葉にしがたい複雑な思いと出会う貴重な経験ができた。彼らの言外の思いを受け止めきれず研究が暗礁に乗り上げることもあったが、表現アートセラピーの知見を得て、言葉を介して理解しあうのとは別の対話の喜びと出会い新たな境地を得た。また学生たちの「生きづらさ」と真摯に向き合うためには、教師自身が自分をごまかさずに自分自身の問題と向き合う姿勢が不可欠であるということにも気づいた。
|