研究課題/領域番号 |
17K18750
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性物理およびその関連分野
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所 |
研究代表者 |
橋坂 昌幸 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 主任研究員 (80550649)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | スピンエレクトロニクス / 反強磁性体 / 磁気共鳴 / テラヘルツ / スピントロニクス |
研究成果の概要 |
物質のスピン物性を介して電気伝導現象を制御する「スピントロニクス」が活発に研究されている。従来のスピントロにクスは強磁性体を中心に研究されてきたが、高速情報処理への展開を見据え、THz帯に磁気共鳴周波数を持つ反強磁性体がにわかに注目を集めている。本課題では、反強磁性共鳴を評価するための新手法として、オンチップでTHzの共鳴現象を観測するための新手法の開発に取り組んだ。キャリア寿命の短い低温成長GaAs基板上に2つの光伝導スイッチを作製してCW THz信号源および検出器とし、両者を結ぶ導波路からのTHz近接場光を試料に照射して、Thz帯域の共鳴吸収を評価する新しい手法を実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反強磁性体はTHz帯に共鳴周波数を持つことから、超高速情報処理技術への応用が期待できる。本課題は、半導体光伝導スイッチを用いたオンチップテラヘルツ磁場照射方法を、反強磁性磁気共鳴の検出に利用する新しいアイデアを提案するもので、スピントロニクス研究の新たな展開を拓く基礎技術となる可能性がある。得られた研究成果は、本手法が従来よりも高い周波数分解能での共鳴吸収の観測を可能にすることを示しており、実際に有用な測定系が作製できたことを示している。これらの結果は、新しいTHz技術の確立、およびスピントロニクスの高速化の可能性の提示という2つの意味で、学術的・社会的意義のある成果であると考えられる。
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