研究課題/領域番号 |
17K19000
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
小平 哲也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 上級主任研究員 (40356994)
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研究分担者 |
阪本 康弘 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (10548580)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 単結晶 / 多孔質結晶 / アントラセン / 光学機能 / 異方性 / 一次元配列 / 電気伝導 / 吸着 / AFI / 複合材料 / 芳香族分子 |
研究成果の概要 |
アントラセン分子を一次元ナノ細孔を有するAFI型骨格のゼオライトに気相導入させ,有機-無機複合物質の創製を図った。細孔内に高密度に一次元配列したアントラセンは,二量体化や酸化の一種であるアントラキノンへの変化が抑制される。他方,Siをドープした,換言すると固体酸性質を持つAFIにアントラセンを導入すると,分解せずに陽イオン化し,分子間光励起と解釈される光吸収が現れる。単結晶AFIの利用により,熱活性型キャリアの異方的な分子間電気伝導が観測できた。このような現象の観測は,単結晶の利用,アントラセンと固体酸の相互作用等により初めて具現化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
芳香族光機能性分子の特徴を損なうことなく,かつ,欠点である易酸化性や二量体化を抑制する上で,本研究で用いたアントラセンと同程度の細孔内径を有するAFI型結晶の利用が有効であることを実証した。また,有機溶媒と同程度の弱い相互作用しかAFIとアントラセンの間にはなく,蛍光特性などの低下もなかった。これにより,光機能化の更なる高度化に資する環境を提供するに至った。他方,固体酸性質を新たな物質設計手法に用いることが可能となり,ドーピング剤を用いない簡便な分子のイオン化手法を見いだし,かつ,特異な電気伝導現象の発見に至った。
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