研究課題/領域番号 |
17K19025
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三宮 工 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (60610152)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ナノ材料 / 表面・界面物性 / その場観察 / 電子顕微鏡 / タンパク質 |
研究成果の概要 |
タンパクの観察の動的観察に必要な基礎実験、測定に必要な要素技術を確立した。本研究期間中に、抗生物質では効かない重い感染症などに有効とされる抗体である免疫グロブリンG(IgG)分子が、これまで報告されていない鎖構造を持つことを新たに見出した。現在この鎖構造の検証中である。これらは新たな免疫機能や輸送手法の開発に展開される可能性がある。さらに、電子顕微鏡内への光導入により、仕事関数よりもはるかに小さいエネルギーの光によっても、光電効果のような試料の電荷状態が変化するという全く新しい現象を発見した。本研究成果を踏まえて引き続き生体分子の光との相互作用のその場観察を展開する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クライオ電子顕微鏡による生体分子観察は2017年のノーベル化学賞に選ばれている。しかしながら氷包埋された凍結試料の計測ではなく、動的観察はできない。本研究で提案するナノキュベット法では、液中動的電顕観察が可能である。本研究において、重い感染症などに有効とされる抗体である免疫グロブリンの新たな鎖構造を発見した。また光導入による動的観察の一環として、光により電荷状態が変化するという新しい物理現象を見出した。これらの成果および本研究で確率した技術により、新たな電子顕微鏡観察手法へむけた技術開発だけでなく、生体分子や材料科学への展開が期待される。
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