研究課題/領域番号 |
17K19155
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊藤 英人 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (70706704)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 有機ナノチューブ / helix-to-tube / らせん高分子 / 不斉らせん / アセチレン / トポケミカル重合 / ポリアリレンジエチニレン / アルキン / 光架橋 / 光学活性 / ポリフェニレンジエチニレン / らせん不斉 / Helix-to-Tube法 |
研究成果の概要 |
本研究では「Helix-to-Tube法」を使い、様々ならせん高分子から新規有機ナノチューブへの変換を試みた。ピリジン、ナフタレン、ピレンを主骨格としてもち、側鎖に光学活性なアミドをもたせた種々のジエチニルモノマーを合成後、銅触媒存在下、Glaser-Hayカップリングによる重合い、一連のポリアリレンジエチレン(poly-ADE)を得た。poly-ADEは各種有機溶媒中において予想通りいずれも不斉らせん構造を形成していることがわかった。そのうちピリジン骨格を持つらせん高分子は光照射によって目的の有機ナノチューブへと変換されたことが各種スペクトル解析により明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
また有機ナノチューブ(ONT)が産業界であまり利用されていない理由の一つに、合成の難しさと骨格の弱さがあげられる。本研究成果と今後の研究により、より強靭なONTの合成を分子レベルで精密にかつ簡便に合成することができると期待される。また、本研究提案のHelix-to-Tube法の合成概念は一般市民などでも身近なチューブづくりに置き換えて直感的にイメージ可能であり、芸術、料理、工作、製造、建築と同様に、化学がナノメートルの世界における「ものづくり」の一つであることを明確に示すものである。これらは特に子どもの知的好奇心を強く刺激し、化学を含め様々な分野の「ものづくり」に興味を抱くきっかけとなりうる。
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