研究課題/領域番号 |
17K19175
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
萩原 理加 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (30237911)
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研究分担者 |
松本 一彦 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (30574016)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | フッ素 / 電解 / 溶融塩 / フッ化銅 / フルオロハイドロジェネート / 陽極効果 / 無機工業化学 |
研究成果の概要 |
フッ化水素セシウムCs[(FH)2.45F]の室温溶融塩に溶解したCuF2を電気分解して実験室規模で使用する少量のF2ガスを生成する新しい電気化学的製造法を提案した。カソード反応としての銅の析出中、H2ガスの発生は、電極電位を制御することによって完璧に抑制される。この方法では、陰極室と陽極室でそれぞれ生成するH2とF2の混合による爆発を回避するための圧力制御は不要となる。K[(FH)2F]をCs[(FH)2.45F]に置き換えると、室温での間歇的な電解槽の運転が可能となり、必要量のF2を生成でき、貯蔵する必要がなくなる。この方法で製造したF2ガスの最高純度は98%に達した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、高圧ガス取扱に関する法改正と企業の法令遵守により、ボンベによるフッ素ガス供給が停止され、高濃度のフッ素ガスの入手が困難となり、研究室あるいは小規模な製造工場などではフッ素ガスの使用にあたりオンサイトのフッ素ガス発生装置が必要となった。しかしながら装置には電解槽の数倍もの大きさになる複雑な周辺装置が必要であり、導入が実際上困難である。特に学術研究の現場ではフッ素ガスの使用がきわめて困難な状況であり、研究基盤が根底から揺らいでいる。小規模なレベルで使用することができる、フッ素ガスを安全にオンサイトで製造する装置が必要であり、本研究はこのようなフッ素化学に対する社会的背景のもとに行われた。
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