研究課題/領域番号 |
17K19204
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森 健 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70335785)
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研究協力者 |
築地 真也
川野 竜司
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 膜貫通タンパク質 / シグナル伝達 / がん免疫療法 / 膜間貫通タンパク質 / キメラ型受容体 / ナノバイオ / バイオテクノロジー |
研究成果の概要 |
本研究では、膜透過型分子の開発と、それによるシグナル伝達誘導を目指した。将来的には、がん免疫治療のために免疫細胞を改変する技術となりうる。以下のことを明らかとした。1.クリック反応による膜貫通分子の高収率での合成法を確立した。2.二分子膜を用いた膜透過の評価系を構築し、膜貫通分子が、膜電位の有無にかかわらず、膜透過することを示した。3.間接法および直接法で、ストレプトアビジンと反応させた膜貫通分子は、細胞膜上に留まることがわかった。しかし、シグナル伝達のモデルとして設計したeDHFR-GFPの細胞膜への移行は見られなかった。このことから、膜貫通領域の分子設計を改善する必要があること分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、遺伝子組み換えを行うことなく、外部から膜貫通分子を添加することで、膜タンパク質様の構造を作ることを目的とした。遺伝子組み換えによる細胞改変は、遺伝子変異のリスクがあり、細胞治療が高コストとなる原因であるため、これを解決できれば、大きなインパクトを与えうる。難易度の高いこの挑戦に対して、本研究により、膜貫通分子の高収率な合成法の確立、膜透過の証明を行うことができた。しかしながら、膜貫通状態にあると思われる分子が、細胞内タンパク質と結合せず、膜貫通領域の分子設計をより長くしたり、剛直にするなどの改善が必要であるという知見が得られた。
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