研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究ではアスパラガスの有力な性決定遺伝子候補であるMSE1およびSOFF遺伝子の他、性決定領域の解析から未報告の5遺伝子を発見した。候補遺伝子のmRNAの発現解析ではMSE1が花の発達初期に雄ずいで発現し、推定される機能と一致するパターンを示したのに対し、SOFF遺伝子は花発達中期の雄ずいで発現しており、推定される発現パターンとは異なっていた。クサスギカズラ属の祖先種ではMSE1は雌雄とも存在していること、SOFFは存在していないことから、クサスギカズラ属における雌雄異株の進化は複雑な過程を経ている可能性が示唆された。
アスパラガスの雄株は雌株と比較して収量が多く、寿命も長いため、全雄の品種も開発されるなど、生産現場では雄株が重宝されていた。一方で、雄株がなぜそのような優れた性質を示すのかは分子レベルでは不明であった。本研究では性決定領域の解析によって複数の遺伝子がそこに座乗していることを発見した。今後これらの遺伝子の解析によってアスパラガスの生産性を司る遺伝子が明らかになることが期待される。
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http://bsw3.naist.jp/research/index.php?id=1453