研究課題/領域番号 |
17K19247
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
寺内 一姫 立命館大学, 生命科学部, 教授 (70444370)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 体内時計 / シアノバクテリア / 概日時計 / シアノバテクリア / 共生 / 生物時計 |
研究成果の概要 |
地球に生息する生命は体内時計を備え、24時間周期の昼夜環境に合わせ巧みに生活している。哺乳類、高等植物、昆虫、菌類、原核生物などにおいて体内時計の分子レベルでの解析が進められ、時計タンパク質は異なる進化的起源から固有の進化を経て創出されていることが知られている。その多様性は生物の進化を考える上で非常に興味深い。 体内時計をもつ最も単純な生物であるシアノバクテリアはkaiABC遺伝子が体内時計の中核をなす3つのKaiタンパク質をコードしている。本研究では、最も原始的な体内時計ともいえるKaiタンパク質の解析と他生物への移植を試みることで、Kaiタンパク質の多様性と進化について考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物界全体におけるKaiタンパク質の分布は、シアノバクテリアと一部の細菌に限られ、植物は異なる時計システムを有する。植物の葉緑体の起源は、シアノバクテリアの祖先生物の細胞内共生によると提唱されているが、内部共生過程においてKai時計システムが欠落したことを示唆している。本研究により、Kaiタンパク質は異生物内においても機能的に働くことが明らかになった。つまり、何らかのホスト生物自身が有する固有のシステムと、Kai時計システムが和合できない理由があると考えられた。また、時計タンパク質のホモログは、時計としての機能はもたず、時計機能を補助する役割をもち、進化の過程で多様性が生じたことが示唆された。
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