研究課題/領域番号 |
17K19268
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
前藤 薫 神戸大学, 農学研究科, 教授 (80346238)
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研究分担者 |
和智 仲是 琉球大学, 戦略的研究プロジェクトセンター, 特命助教 (40635299)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 寄生蜂 / 生物的防除 / 無性系統 / 単為生殖 / 遺伝学的集団構造 / MIG-seq / 無性生殖 / ミトコンドリアCOI / ハプロタイプネットワーク / 昆虫学 |
研究成果の概要 |
ヨトウガ類やタバコガ類などの野菜花卉害虫の天敵寄生蜂であるギンケハラボソコマユバチには、通常の有性系統のほかにクローン生殖を行う無性系統がある。本研究によって、無性系統にはほぼ単一の母系系統を形成する多数のミトコンドリアDNAハプロタイプがあることが分かった。さらに、ゲノム規模の一塩基多型解(MIG-seq)により、無性系統には、有性集団と区別できない集団から固有性の高い集団まで著しい遺伝的多様性が存在することが明らかになった。また、飼育集団の家系分析から無性系統には部分的な有性生殖を行うものが含まれることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内共生微生物が関与しない特異なタイプの無性クローン生殖を行う寄生蜂について遺伝学的な解明が進み、予想以上に大きな遺伝的変異が母系系統として蓄積・維持されていることが明らかになった。有性集団と無性系統の間の遺伝子流動の実態は今後の課題として残されたが、無性系統のなかにすでに高い遺伝的変異が存在するので、そこから優れた性質をもつ系統を選抜して野菜害虫の生物的防除素材として利用することができるだろう。
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