研究課題/領域番号 |
17K19334
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター) |
研究代表者 |
佐藤 圭一 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 上席研究員 (80721745)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ホホジロザメ / 繁殖 / 子宮 / 人工子宮 / 保全 / ヒレタカフジクジラ / 繁殖学 / ネズミザメ目 / 繁殖様式 / ネズミザメ / 人工哺育 |
研究成果の概要 |
ホホジロザメなど卵食型の繁殖様式を持つネズミザメ目や、その他の母体依存型のサメ類について、繁殖様式を解明するため子宮内構造や子宮内液の調査を実施した。その結果、現状ではホホジロザメのみが子宮ミルク様の物質を分泌し、他のネズミザメ目では見られないことが判明した。 また、子宮内環境を再現することにより、人為的にサメの胚体を育成する「人工子宮」の開発を行い、ツノザメ目魚類のヒレタカフジクジラ胎仔の4か月にわたる長期育成と、人為的な出産に、世界で初めて成功した。 今回の研究で開発した人工子宮装置は、様々な繁殖様式を持つサメ類に対して適用可能であるため、域外繁殖による希少種の保存に貢献すると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サメ類の繁殖様式は極めて多様であり、その進化プロセスや生理学的な知見は極めて乏しい。本研究は、ホホジロザメに代表される胎生のサメ類にみられる子宮内の構造や環境に関する知見を集積し、子宮内環境の再現した人工子宮装置による人為的な哺育を目指している。また、その先には絶滅が危惧される大型サメ類の保全を見据え、将来の人為的な増殖を可能とする技術として、オプションの一つとしての選択肢となりうる。社会的な活動として、水族館施設を活用し、サメ類の多様な生態を最新の研究成果に基づき展示・解説することにより、海洋生物の多様性とその理解の重要性を普及啓発し、関心の高い話題を提供することができる。
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