研究課題/領域番号 |
17K19376
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
二橋 美瑞子 (長内美瑞子) 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (00422402)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 動原体 / 培養細胞 / カメムシ / 昆虫 / 分散型動原体 / 細胞分裂 / キネトコア / 染色体 / 進化 / ホソヘリカメムシ / RNAi |
研究成果の概要 |
本研究では、真核細胞の染色体分配に必要不可欠である動原体複合体の進化の理解を目指し、分散型動原体を持ち、かつ新規動原体構成因子の存在が期待されるカメムシにおいて、胚由来細胞の培養および、動原体構成因子候補遺伝子のRNAi解析を実施した。その結果、安定的にホソヘリカメムシ胚由来細胞の初代培養が可能な条件を見出し、カメムシ目において初めて動原体構成因子の機能解析と同定に成功した。さらに、動原体構成因子としての機能を喪失したホモログ遺伝子の存在も明らかにした。一連の成果は、カメムシ目における細胞培養及び動原体複合体の構成について重要な知見を与え、新規動原体タンパク質探索の足掛かりとなる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動原体複合体は真核細胞の染色体分配に必要不可欠である。その構成要素や局在は真核生物において激しく進化しているが、その知見は局在型動原体の生物種に偏っている。本研究は、分散型動原体をもつ生物のグループの一つであるカメムシ目において、全身性RNAiを活用して動原体構成因子の機能解析に成功した世界で初めての事例である。また、本研究により明らかにされた動原体構成因子の知見および、確立された胚由来細胞の初代培養法は、カメムシの新規動原体構成要素やセントロメア配列同定、ひいては比較解析による真核生物の動原体進化の解明につながる重要な足掛かりを与えるものであり、細胞培養法は新規農薬開発への応用も期待される。
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