研究課題/領域番号 |
17K19408
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
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研究分担者 |
茂木 一孝 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (50347308)
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研究協力者 |
池田 和司 奈良先端科学技術大, 先端科学技術研究科, 教授 (10262552)
久保 孝富 奈良先端科学技術大, 先端科学技術研究科, 教授 (20631550)
山川 俊貴 熊本大学, 大学院先導機構, 助教 (60510419)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 集団行動 / 自動解析システム / 半野生化 / オキシトシン / 戦略 / マウス / 自動解析 / 幼少期環境 / 集団 / 長期モニタリング / RFID / 群れ |
研究成果の概要 |
動物における社会(群れ)とは、2個体間の関係にとどまらず、複数の個体が複雑な関係性を構築し、一定の範囲内で共存するものをいう。本課題では、半野生のマウス集団における集団の形成を変化させる因子の同定と、新たな自動解析システムの構築を行った。餌場をめぐる競争では、特にオスで対峙が激化し、場合によっては損傷も生じた。社会性に関与するオキシトシン神経系を遮断すると、集団の崩壊が認められた。また2018年にパスツール研究所の開発した新たなlive Mouse Trackingシステムをいち早く導入し、集団の解析、特にAIを用いた40種の社会行動の分類に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで動物の社会性に関わる神経機能研究は、その殆どが2個体間の関係にとどまり、複数の個体が複雑に関係性を維持する機構を明らかにしたものはない。しかし、ヒト社会でも動物の社会においても、群れは2個体にとどまらず複数個体によって維持されている。このような複数個体が共存する環境下において適切な行動を発現するための中枢機能の研究は、複雑な社会性を司るメカニズムの解明にとどまらず、社会構造を成り立たせることの進化的意義の分子レベルでの理解や、社会性に障害を有する疾患の原因究明や治療法確立につながるものであり、本成果もそこに大きく貢献した。
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