研究課題/領域番号 |
17K19469
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
南 雅文 北海道大学, 薬学研究院, 教授 (20243040)
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研究協力者 |
井手 聡一郎
天野 大樹
野村 洋
人羅 菜津子
山本 隆太
鈴木 発知
高橋 大樹
山内 直樹
武田 宏司
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 薬学 / 薬理学 / 脳腸連関 / 情動 |
研究成果の概要 |
胃(上部消化管)や結腸直腸(下部消化管)への伸展刺激が、脳内の分界条床核においてノルアドレナリン遊離を促進することを明らかにした。我々は、これまでに、分界条床核内ノルアドレナリン神経情報伝達亢進が不安・嫌悪を惹起することを報告しており、消化管への刺激が分界条床核内ノルアドレナリン神経情報伝達亢進を介して不安・嫌悪を惹起することが考えられる。一方、分界条床核へのβアドレナリン受容体作動薬投与が、上部消化管運動を抑制する一方、下部消化管運動は促進することを明らかにした。不安やストレスが分界条床核内ノルアドレナリン神経情報伝達亢進を介して、胃もたれや下痢などの消化管障害を惹起することが考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
消化管刺激により分界条床核内ノルアドレナリン遊離が亢進すること、さらには、分界条床核内ノルアドレナリン神経情報伝達亢進が消化管活動に影響を及ぼすことを示した本研究成果は、脳腸連関における分界条床核の重要性を示すものである。日常的にも経験する「お腹の調子が悪いと不安やうつになる」、あるいは、「心配なことがあるとお腹の調子が悪くなる」という脳と消化管の間の機能連関のメカニズムの一端を明らかにしたものであり、機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群などのストレスに起因する機能性消化管障害の病態メカニズム解明や治療薬創製に役立つことが期待される。
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