研究課題
挑戦的研究(萌芽)
細胞競合は、適応度の高い細胞と低い細胞が共存した際に、適応度の高い細胞が勝者として生き残り、適応度の低い細胞が敗者として組織から排除されるという機構のことである。しかしながら、表皮基底細胞のRAS変異細胞やヘミデスモソーム構成因子が、細胞競合を通して、組織恒常性維持と関わるのか、全く分かっていない。本研究では、遺伝子改変マウスを駆使して、表皮基底細胞におけるマウス細胞競合の解析システムの実験系を構築し、その検証を行っている。
本研究では、遺伝子改変マウスを用いて、今まで全く明らかにされてこなかった、ヘミデスモソーム構成因子が、表皮基底細胞における細胞競合に関与している可能性を示すことができた。この細胞競合現象と組織恒常性維持機構との関係性の全容が解明できれば、皮膚の癌化・老化機構の基本原理の解明や細胞競合を介した新規薬剤開発へ繋がる可能性も高い。これらのことから、学術的・社会的観点からも大変意義深い研究成果であると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (17件) (うち国際学会 6件)
Nature
巻: 568(7752) 号: 7752 ページ: 344-350
10.1038/s41586-019-1085-7
Communications Biology
巻: 2 号: 1 ページ: 37-37
10.1038/s42003-018-0279-0