研究課題
挑戦的研究(萌芽)
再発卵巣癌患者のがん性腹水を用いてがん性腹水濾過濃縮再静注療法(CART)法にて、大量のがん性腹水からの最適ながん細胞と免疫細胞抽出を検討し、高い細胞回収効率が得られ、同細胞の遺伝子発現解析にて、化学療法耐性に関わる遺伝子を複数個同定した。この遺伝子について同種同系マウス卵巣癌細胞株で発現抑制した細胞株を用いたマウス卵巣癌癌性腹水モデルを作成し、阻害薬を併用治療した結果、有意にがん性腹水が減少し、生存期間が延長した。同様にCART法で採取したがん性腹水細胞を投与した免疫不全PDXモデルでも同様の結果を得たことから、CART法を用いた免疫解析のモニタリングや再利用の有用性を示すことができた。
本研究では卵巣癌だけでなく、がん性腹水を生じる他臓器がんにも応用可能であると考えられるため、CART法による、腫瘍局所の多角的な免疫状態のモニタリングや、新たな免疫抑制因子の発現メカニズムの解明、さらには同因子を標的とした新たな治療選択のシーズ開発の基盤として、様々な再利用(リサイクル)が複数のがん種に対して期待でき、限られた医療材料や資源を有効に活用することが示され、今後の腫瘍免疫研究の新たなツールとして期待できる。
すべて 2020 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 7件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 10件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 5件、 招待講演 12件) 図書 (9件)
Br J Cancer.
巻: 122(1) 号: 6 ページ: 778-788
10.1038/s41416-019-0725-x
Sci Rep.
巻: 9(1) 号: 1 ページ: 14215-14215
10.1038/s41598-019-50794-w
120006822513
Scientific Reports
巻: 9 号: 1 ページ: 10144-10144
10.1038/s41598-019-46548-3
120006724630
Int J Cancer.
巻: 145(6) 号: 6 ページ: 1635-1647
10.1002/ijc.32501
British Journal of Cancer
巻: 120 号: 1 ページ: 115-127
10.1038/s41416-018-0313-5
Gynecol Oncol
巻: 151 号: 2 ページ: 381-389
10.1016/j.ygyno.2018.09.001
The Oncologist
巻: 23 号: 11 ページ: 1382-1384
10.1634/theoncologist.2018-0167
Nature communications
巻: Apr 27;9(1) 号: 1 ページ: 1685-1685
10.1038/s41467-018-03966-7
120006462510
J Clin Invest
巻: Apr 2;128(4) 号: 4 ページ: 1708-1708
10.1172/jci120803
最新医学
巻: 73 ページ: 182-194
腫瘍内科
巻: 21 ページ: 32-59
Cytometry Research
巻: 27 ページ: 39-44
医学のあゆみ
巻: 263 ページ: 97-103
J Biomed Sci.
巻: 24 号: 1 ページ: 26-26
10.1186/s12929-017-0329-9
120006309287
The American Journal of Pathology
巻: 187 号: 10 ページ: 2246-2258
10.1016/j.ajpath.2017.06.012