研究課題/領域番号 |
17K19735
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
鄭 雅誠 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50792272)
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研究分担者 |
岡野 ジェイムス洋尚 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90338020)
栗原 渉 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90826926)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 嗅神経 / トラクトグラフィー / 嗅球 / 嗅上皮 / マーモセット / 嗅神経地図 / 嗅神経分布 / 高磁場MRI機 / 拡散テンソルイメージング / 嗅覚 / DTI / 匂いの地図 |
研究成果の概要 |
トラクトグラフィーを使用して、ヒト、マーモセット、マウスの嗅神経地図を作成することに成功した。3種の動物で嗅上皮と嗅球の間の空間的相関性が保存されていることが明らかになった。また、マウスと比較して、マーモセットとヒトでは鼻中隔側と鼻甲介側で同等程度の嗅神経分布があり、鼻中隔側の嗅神経が嗅球内側に、鼻甲介側の嗅神経が嗅球外側に投射していた。さらに、鼻副鼻腔疾患術後のヒト検体では、描出された神経長が健常ヒト検体よりも短く、嗅神経障害の評価手法として有用であることが示唆された。この手法を発展させることで、嗅覚障害の診断を容易にすることや、術前診断と組み合わせて嗅神経損傷を回避することが可能となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトでの嗅覚基礎研究は様々な制約がある中で、本研究では死後献体を使うことにより嗅神経の可視化に成功した。嗅神経の分布を示すことができたほかに、嗅神経地図を初めて提唱した。嗅神経の分布や走行が網羅的に観察できるという点で大きな学術的意義のある手法といえる。本研究での手法を臨床応用して、嗅覚障害の部位や客観的診断につなげられる可能性があり、また術前検査として嗅神経を評価することにより、手術での損傷を回避することが可能となる。
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