研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究で、(1) グルコースおよび糖質代謝物メチルグリオキサールが、内軟骨性骨形成促進因子CCN2および関節軟骨維持因子CCN3の発現を制御すること、(2)トリプトファン代謝物セロトニンが軟骨のCCN2の産生を制御し、関節軟骨の維持に重要な役割を果たすこと、メラトニンも軟骨の成長・発育に重要であること、さらに、メチオニンの代謝産物 S-アデノシルメチオニンが軟骨細胞の増殖・分化を促進すること、(3) CCN2が、低周波パルス超短波刺激による軟骨細胞の分化形質の亢進だけでなく、未分化間葉系幹細胞の脂肪細胞への分化抑制を仲介することから、軟骨ニュートリゲノミクスの重要な標的であること明らかにした。
本研究では、骨格の成長・再生に重要なCCN2およびCCN3遺伝子の発現制御研究を中心に、軟骨基質・分化マーカー遺伝子も対象遺伝子として、一方、グルコースおよびその代謝産物メチルグリオキサール並びにアミノ酸代謝物セロトニン、メラトニンおよびS-アデノシルメチオニンを栄養・代謝物の対象として、軟骨代謝研究に「ニュートリゲノミクス」という新概念が導入可能な事例を相当数示すことができた。即ち、分子生物学に偏重していた軟骨代謝学を大きく変革し得る新学問領域を開拓する礎を築くことに成功した点でその学術的意義は大きい。また、これらの成果は栄養・代謝物の重要性を再認識させることにも繋がり社会的的意義も大きい。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (42件) (うち国際学会 8件、 招待講演 4件) 備考 (3件)
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