研究課題/領域番号 |
17K19771
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
増山 律子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (60297596)
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研究分担者 |
山中 仁木 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (30533921)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / エクソソーム / ATP / 石灰化 / カルシウム |
研究成果の概要 |
石灰化はどの様に開始するかを明らかにするために、細胞外小胞へのカルシウム輸送のしくみをとらえ、石灰化初期に出現する変化を調べた。石灰化細胞からは直径100nm程度の小胞の放出が顕著であり、その中にエクソソームが多く含まれていることが明らかとなった。さらに、エクソソーム表面のATP輸送分子は石灰化に依存して変化することから、ATP代謝が小胞カルシウム流入に関与する可能性が示唆された。また、石灰化細胞由来の小胞では、細胞から放出された時点で既に小胞内のカルシウム濃度は上昇していることを見出した。今後の課題として、細胞内で小胞にカルシウムイオンを蓄積させる機構解明が挙げられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
健康な骨を維持するためには、骨組織内の石灰化が適正に進行する必要がある。その一方で、生命を脅かす深刻な異所性石灰化の進行を未然に防ぐ手段の創出も必要とされており、小胞へのカルシウム輸送機構を解明することは、石灰化のきっかけとなる初期現象の理解を大きく前進させる。本研究では小胞内にカルシウムイオンを流入させる仕組みの解明には至らなかったが、石灰化予定の細胞では(石灰化する前に)細胞内で既に小胞へのカルシウム流入が高まっていることを示唆する結果を得たことから、細胞内で小胞にカルシウム流入機構解明の重要性が示された。
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