研究課題/領域番号 |
17K19797
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
永岡 謙太郎 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60376564)
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研究分担者 |
平山 和宏 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (60208858)
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研究協力者 |
辨野 義己
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 母乳 / 過酸化水素 / 腸内細菌叢 / 海馬 / 腸内細菌多様性 / ミエリン鞘 / 生理学 / 脳・神経 / 腸内細菌 |
研究成果の概要 |
私たちの健康維持には腸内細菌叢が深く関わっています。本研究では、マウスを用いた実験により、母乳中のアミノ酸代謝から産生される過酸化水素が乳子の腸内細菌叢の形成に関与していることを明らかにしました。過酸化水素は乳子の消化管内において外部から侵入してくる様々な細菌に対して門番の様な役割を担っており、乳酸菌など過酸化水素に抵抗性を示す細菌が優先的に腸内に定着していました。本研究結果は、母乳中に含まれる過酸化水素の重要性を示すとともに、アミノ酸や活性酸素による腸内細菌制御方法の開発につながることが期待されます。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長い間、母乳育児が子の生体機能に有利に働くことが示唆されてきましたが、母乳成分による生化学的なメカニズムの存在は不明でした。また、ヒトやマウスも含め多くの動物において母乳が哺乳期間中の子の腸内細菌叢の多様性を抑えることが明らかとなっていますが、その生物学的な意義も不明です。本研究結果により、過酸化水素をはじめとした活性酸素を利用することで腸内細菌叢形成過程における菌の多様性を制御できる可能性が示され、さらにLAO1欠損マウスを用いることで乳児期の腸内細菌の多様性の違いが生後の生体機能にどのような影響を与えているかを調べることが可能となります。現在、脳機能や代謝機能など広く検討を行っています。
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