研究課題
挑戦的研究(萌芽)
多数の研究成果にも関わらず内分泌かく乱現象と化学物質との関連性に関してはいまだに統一した説明がなされていない。研究代表者がこれまでに得た実験結果をもとに、内分泌かく乱現象にはレチノイン酸(RA)シグナルが関連しているとの作業仮説を立て、マウスES細胞、ヒトiPS細胞、ゼブラフィッシュ胚を用いてその可能性を検証した。その結果、全ての実験系において、RA存在下でビスフェノールA(BPA)などの化学物質を添加するとRA応答遺伝子の発現を変動させることが明らかとなった。本研究により化学物質によるRAシグナルのかく乱が生体への異常をもたらすことが定量的に示された。
内分泌かく乱現象が生じる原因とそのメカニズムは長年の研究にも関わらず統合的に説明されていなかった。一方で、プラスチック製品や化学物質の増加が近年急増する多様な疾病の原因とされてきた。しかし再現性の高い統一された実験系や実験的根拠はこれまでになかった。本研究ではヒトiPS細胞とゼブラフィッシュ胚を用いて化学物質が生物の基本的な機能に重要な働きを持つレチノイン酸シグナルに影響することを明らかにした。すなわち内分泌かく乱現象にレチノイン酸シグナルが関与することを実験的に示した。さらにヒトiPS細胞が化学物質が生体に与える影響を推定する良いモデルとなりうることを示した。
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