研究課題/領域番号 |
17KK0151
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
加藤 豪司 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (50624219)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
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キーワード | 魚類免疫学 / 粘膜免疫 / 浸漬ワクチン |
研究成果の概要 |
ニジマスの鰓上皮抗原取込細胞は、浸漬投与されたワクチン抗原を盛んに取り込むことから、浸漬ワクチンの有効性の理論的根拠となる細胞集団である。本研究ではGAS細胞を起点とする魚類の鰓粘膜免疫応答の誘導機序に迫ることを目的とした。GAS細胞は細胞室内に酸性フォスファターゼやリソソームを有する細胞であり、細菌抗原の取T細胞の供刺激分子であるCD80などの遺伝子が発現上昇しており、抗原を取り込んだGAS細胞とリンパ球共培養すると培養24時間後にはGATA3遺伝子の発現上昇が確認された。以上のことから、GAS細胞は抗原の分解および抗原提示を行うことができ、鰓粘膜免疫応答の起点となることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
浸漬ワクチンは稚魚や小型の魚類でも投与することができ、一度に大量に処理できるため、養殖現場からの開発ニーズは非常に高い。しかし、浸漬ワクチンとして有効なものは日本国内で1種類、世界的に見ても3種類の病原体に対するものしかなく、浸漬ワクチン技術の適用範囲の拡大が喫緊の課題である。穂pン研究では浸漬ワクチンの根幹ともなるGAS細胞に焦点を当てて研究を行い、GAS細胞が取り込んだ最近抗原を分解し、抗原提示を行うことで鰓粘膜免疫応答の起点となることを示した。今後、さらに浸漬ワクチンによる免疫応答の誘導機序を明らかにすることで、魚類の新たな浸漬ワクチン技術の開発に貢献できる。
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