研究課題/領域番号 |
17KT0120
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
グローバル・スタディーズ
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石川 真由美 大阪大学, グローバルイニシアティブセンター, 教授 (90379230)
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研究分担者 |
LI MING 大阪大学, グローバルイニシアティブセンター, 特任助教(常勤) (50778107)
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研究期間 (年度) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 移動・越境 / 学生移動 / 留学 / 国際化 / 高等教育 / アジア人材 / 教育政策 / 比較研究 |
研究成果の概要 |
本研究は、従来、欧米の視点から理解されてきた、国境を越えた学生移動(「インターナショナル・スチューデント・モビリティ」あるいはISM)をアジアの視点から再考するため、統計や政策分析に加えて学生や家族のエージェンシーに注目し、域内ISMの特性とその可能性を明らかにした。具体的には、少数民族である中国朝鮮族の東アジア域内への留学に注目し、彼らが「エスニック資本」を戦略的に生かし、留学を契機として、社会的・身体的に高い移動性を獲得する様子を明らかにした。そして、欧州で政治主導により公的に推進されるトップダウン型のISMの例と比較して、よりインフォーマルな地域統合の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の研究においてアジアは学生送り出し地域と理解されてきたが、近年、留学生受入地域としても世界で存在感を高めている。本研究は、アジアへの留学が欧米の代替地として二次的に選択されるのではなく、域内出身の学生の社会的・身体的な移動性向上に極めて重要な役割を果たすことを明らかにした。少数民族である中国朝鮮族は、高いアジア言語能力や異文化適応力を最大限に生かし、戦略的なアジア留学を経て、ホスト社会における主流化と社会的地位の向上を果たし、中にはアジアを起点に欧米への移動を達成し、ホスト社会において同胞の地位向上に貢献するなど、草の根地域統合にも大きな役割をになっていることを明らかにした。
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