研究課題/領域番号 |
18590457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
稗島 州雄 近畿大学, 医学部, 准教授 (10322570)
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研究分担者 |
義江 修 近畿大学, 医学部, 教授 (10166910)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,790千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ATL / HTLV-1 / CCR4 / c-Maf / Tax / CCL22 |
研究概要 |
成人T細胞白血病(ATL)はヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染により数十年の潜伏期を経て発症する難治性の腫瘍である。白血病細胞はCD4+CCR4+のTh2あるいは制御性T細胞(Treg)に由来すると考えられているが、CD8+T細胞にもHTLV-1は感染できる。重要なことは同じHTLV-1感染がありながらCD8+T細胞からは腫瘍に至らないことである。感染後の両者の違いが腫瘍化の鍵を握っていると考えられる。 我々は、Th2関連転写因子c-MafのATLでの役割を解析中、このc-Maf発現にHTLV-1のCD4およびCD8選択性のヒントがある可能性を見出した。すなわち、(1)ATL患者由来腫瘍細胞でのc-Mafの恒常的発現、(2)c-MafによるHTLV-1 Tax依存性HTLV-1 LTRの活性化抑制、(3)c-Maf発現の違い、即ちCD4+T細胞では静止期および活性化時に強発現しているが、CD8+T細胞では静止期のみの発現である。このことはCD4+T細胞で抗原刺激などによる活性化が起こっても、c-Mafの発現によりTaxのLTR活性化に抑制がかかり、CTLの標的となるTax等のウイルス関連蛋白の産生が抑制されることを示唆している。これに対し、CD8+T細胞では抗原刺激などによる活性化時にc-Mafが発現しないため、LTRの活性化が抑制されず、Tax等のウイルス関連蛋白の発現を招き、HTLV-1特異的CTLによって効率良く除去される可能性が示唆された。 一方、HTLV-1感染細胞はTaxによりケモカインCCL22(=CCR4リガンド)を産生し、CCR4を介してTh2あるいはTregを引き寄せ、細胞間相互作用によってウイルスを伝播すると考えられた。c-MafはTax依存性のこのCCL22活性化をも抑制し、ウイルス伝播についても抑制できる可能性がある。
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