研究課題/領域番号 |
18591125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
瀬田 範行 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40338372)
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研究分担者 |
桑名 正隆 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (50245479)
高橋 勇人 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (40398615)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 単球 / 関節炎モデルマウス / 骨髄キメラ / アデノウイルスベクター / M-CSF / アデノウイルスベクタ / M-Csf |
研究概要 |
本研究課題を遂行する中で、以下のような知見が得られた。 1.関節炎モデルマウスを用いた造血幹細胞由来細胞の関節炎への関与の検討 放射線照射を施したC57BL/6Jマウスに同系GFPトランスジェニックマウスの骨髄細胞を移植して、末梢血、脾臓、骨髄中の95%以上のCD45^+細胞がGFPを発現する骨髄キメラマウスを作製できた。更に、そのマウスにK/BxNマウス血清を複数回腹腔内投与することで、パンヌス形成や骨びらんを伴う慢性関節炎を誘導できた。そして、罹患関節組織を免疫蛍光染色法で評価したところ、90%以上の破骨細胞と約60%の滑膜マクロファージと一部のペリサイトは骨髄由来細胞であった。しかし、骨髄由来細胞の血管内皮細胞への分化は認めなかった。 2.関節炎モデルマウスと可溶性M-CSFR発現アデノウイルスベクターを用いた造血幹細胞由来末梢血単球の関節炎への関与の検討 内因性M-CSFの作用を阻害して、単球系細胞の分化を抑制することが関節炎発症へ及ぼす影響を検討するために、可溶性M-CSFR発現アデノウイルス(Ad-sM-CSFR)とM-CSF結合部位が欠損した可溶性M-CSFRを発現するコントロールウイルスを作製して、K/BxNマウス血清を移入する4週間前と1週間前にマウスに経静脈的に前投与した。また、IL-1Rアンタゴニスト発現アデノウイルス(Ad-IL-1Ra)も作製してコントロールとして用いた。結果は、Ad-sM-CSFRを前投与したマウスでは、Ad-IL-1Raを前投与したマウスと同様に破壊性関節炎の発症が抑制された。一方、コントロールウイルスには破壊性関節炎発症の抑制効果は見られなかった。 以上の結果は、骨髄由来末梢血単球が破骨細胞、滑膜マクロファージ、ペリサイトへの分化を介して、関節リウマチ類似関節炎の病態へ関与していることを示唆するものであると考えられた。
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