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ケギン型構造を有するアルミニウム13量体の環境動態化学:生成と安定化

研究課題

研究課題/領域番号 18651014
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 環境影響評価・環境政策
研究機関九州大学

研究代表者

横山 拓史  九州大学, 理学研究院, 教授 (20136419)

研究分担者 岡上 吉広  九州大学, 理学研究院, 助教 (10194333)
研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードアルミニウム / ケギン型13量体 / 植物毒 / 安定性 / 環境動態 / 水圏 / 土壌 / 酸性雨 / 毒性 / ケギン型アルミニウム13量体 / 加水分解 / 土壌溶液 / 生成条件
研究概要

10年程前に、土壌溶液中にアルミニウム化合物の中でも植物毒性が極めて高いケギン型構造を有するアルミニウム13量体が存在することが報告された。そこで、申請者の研究グループは、このアルミニウム13量体の環境化学的研究を展開することを決め、本科学研究補助金に応募した。本研究により以下の事が明らかになった。(1)アルミニウムはpH3付近ではアクアイオンであるが、pHが上昇するにつれて加水分解、重合し、pH4.5から5.5の間で存在できることを明らかにした。 (2)アルミニウムとケイ酸は錯体を生成することが知られている。そこで、アルミニウム13量体の生成に及ぼすケイ酸の影響について調べたところ、極少量のケイ酸がアルミニウム13量体の生成を阻害することがわかった。一方、生成したアルミニウム13量体溶液にケイ酸を添加したところ、アルミニウム13量体は安定に存在した。このことから、土壌溶液中でケギン型アルミニウム13量体が生成するためには、局所的にアルミニウム濃度が高く、ケイ酸濃度が低い条件が必要であると予想される。 (3)微生物の細胞膜モデルとみなすことが出来るキレート樹脂(Chelex-100:イミノジ酢酸基)にケギン型アルミニウム13量体の吸着挙動を調べたところ、その構造を保持して吸着することがわかった。また、このアルミニウム13量体を吸着したキレート樹脂を種々のpH(3-10)の溶液に浸して24時間反応させたところ、以外にもケギん型アルミニウム13量体は安定に存在できることが明らかになった。このことは、一旦生成したケギン型アルミニウム13量体が微生物(あるいはフルボ酸などの腐食物質)表面に吸着されれば、長期間安定に存在できる、あるいは移動できることを意味している。これはアルミニウムの環境動態化学にとってきわめて重要な知見である。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Coprecipitation of gold(III)complex ions with manganese(II)hydroxide and their2008

    • 著者名/発表者名
      Yamashita, et. al.(他6名)
    • 雑誌名

      J.Colloid&Interface Sci 319

      ページ: 25-29

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] イネ中の不思議なケイ酸の化学2007

    • 著者名/発表者名
      白、山口、伊佐 岡上, 他2名
    • 雑誌名

      低温生物工学会誌 53

      ページ: 33-38

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Concentration of gold(I)thiosulfate complex ions on the surface of2007

    • 著者名/発表者名
      Yonezu, et. al.(他4名)
    • 雑誌名

      Resource Geol 57

      ページ: 400-408

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 27Al及び31P核磁気共鳴法による水溶液中のアルミニウム-クエン酸-リン酸三元錯体の検出2007

    • 著者名/発表者名
      山口明子 他
    • 雑誌名

      分析化学 56

      ページ: 185-189

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] シリカの溶解に及ぼす硫黄系オキソ酸陰イオンの影響2006

    • 著者名/発表者名
      白 淑琴
    • 雑誌名

      硫酸と工業 59

      ページ: 143-152

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] Al13量体の環境化学:生成条件と安定性2007

    • 著者名/発表者名
      江藤,矢野、白、岡上、横山
    • 学会等名
      第14回化学関連支部合同九州大会
    • 発表場所
      福岡県北九州市
    • 年月日
      2007-07-07
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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