研究課題/領域番号 |
18H01100
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
白井 述 新潟大学, 人文社会科学系, 研究教授 (50554367)
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研究分担者 |
棚橋 重仁 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00547292)
伊村 知子 日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (00552423)
杉澤 武俊 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (30361603)
高橋 邦行 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40452057)
妹尾 武治 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (40546181)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 発達 / ベクション / 前庭機能 / 非視覚情報 / 非視覚性情報 / 前提機能 |
研究成果の概要 |
前庭刺激に代表される非視覚性の情報が、視覚誘導性自己運動感覚(ベクション)の生起過程にどのような影響を与えるのか、そうした影響は発達とともにどう変化するのかを小学生の子どもと成人を対象とした実験によって検討した。その結果、全体的に子どもは成人よりもベクションを生じやすい一方で、子ども・成人ともに、身体・重力軸が一致する観察条件で両軸が不一致となる観察条件よりもベクションが生じやすかった。これらの結果は、(1)身体、重力軸の一致・不一致による非視覚情報の変動がベクションの生起しやすさに影響すること、(2)そうした非視覚性情報の影響は少なくとも小学生前後までには成人と類似の傾向を示すことを示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視覚的に認識される景色の動きは、自身の身体移動を認識・制御するための強力な情報源の1つである。そのため、実際には身体移動が生じていないにも関わらず、視覚的な動きが提示されるだけで身体移動が錯覚されることがある。本研究は、こうした錯覚(ベクション)が、観察者自身の環境中での姿勢の変化のような非視覚性の情報によって変動する傾向を持つこと、そうした傾向が発達初期から認められることを明らかにした。人工現実感などを利用したコンテンツなど、日常的にベクションを体験する機会が近年増加している。そうした体験に視覚以外の情報が及ぼす影響や、その発達傾向を明らかにした点で、本研究の成果は社会的な意義を有する。
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