研究課題/領域番号 |
18H01113
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
吉岡 康太 神戸大学, 理学研究科, 教授 (40274047)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 安定性 / ベクトル束 / 複体 / 安定層 / 正則symplectic多様体 / モジュライ / 連接層 / 代数多様体 / Brill-Noether / K3曲面 / coherent sheaf / complex |
研究実績の概要 |
アーベル曲面に付随するgeneralized Kummer多様体は2つある既約symplectic多様体の系列の1つであり、その代数幾何学的構造を調べることは興味深い問題である。もう1つの系列であるK3曲面のHilbertスキームについては、Nef錐、Movable錐、自己同型群、双有理自己同型群に関し、数多くの研究がある。一方generalized Kummer多様体についての研究はまだ少ない。この研究ではアーベル曲面がピカール一般であるという仮定の下、generalized Kummer多様体の双有理自己同型群を記述した。また8次元の場合に、非自明な自己同型の例を構成した。方法はgeneralized Kummer多様体のトレリ型定理とアーベル曲面上のフーリエ向井変換で、特にフーリエ向井変換の向井格子への作用を古典的2次形式論に結び付けることによりなされた。 楕円曲面上の安定性条件については、以前、相対的フーリエ向井変換を動機としてトーションをもつ連接層が安定となるような新しい安定性条件を導入した。この安定性をさらに拡張し、相対的フーリエ向井変換でこの安定性が閉じていることを示した。また導入した安定性とBridgelandの安定性の関係を調べた。 楕円曲面のフーリエ向井双対性は古典的手法で示されていたが、安定関数を変形することによりBridgeland安定性を使った証明を与えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
底空間のアーベル曲面がピカール一般であるという仮定の下ではあるが、generalized Kummer多様体の双有理自己同型群を記述できた。また楕円曲面のフーリエ向井双対性をBridgeland安定性に関連付けることができたことから。
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今後の研究の推進方策 |
楕円曲面上のBridgeland安定性条件に関する研究を進める。
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