研究課題/領域番号 |
18H01188
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金 鋼 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (20442527)
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研究分担者 |
中村 壮伸 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10642324)
川崎 猛史 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (10760978)
芝 隼人 東京大学, 情報基盤センター, 特任講師 (20549563)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | ガラス転移 / 過冷却水 / 高分子ガラス / フラジリティ / ボゾンピーク / ケージジャンプモデル / ストークス-アインシュタイン則 / 分子動力学シミュレーション / 過冷却液体 / 構造緩和 / スローダイナミクス / 分子シミュレーション |
研究成果の概要 |
ガラスの劇的スローダウンとは、ガラス形成物質の緩和時間が有限温度で発散的傾向を示すことを意味する。その温度依存性にはおおまかに2種類ありフラジリティという指標によって分類されてきた。フラジリティを理解することはガラス形成物質を分類する上で本質的であり、そこで水・高分子・シリカ・金属ガラスを対象にした分子動力学シミュレーションによる理論解析を展開し、個別各論的な研究を乗り越える俯瞰的な研究をおこなった。特に、物質輸送の凍結度よりも粘性が見かけ上増大するStokes-Einstein則の破綻やデバイ則より過剰に励起されるボゾンピークという、ガラス形成物質の普遍的な異常性を包括的に解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常液体を冷却すると結晶固体となる。しかし、急冷や不純物の混合などの条件によって結晶化が阻害されることがある。このとき液体は過冷却状態となり、さらに冷却することでガラス状態へと転移する高分子ガラス、分子性ガラス、金属ガラスなどの材料の発展の一方で、ガラス転移に関する基礎的理解には数多くの課題が未だ多数残されている。本研究課題では分子動力学シミュレーションにより、様々なガラス形成物質で普遍的に見られるStokes-Einstein則の破綻やボゾンピークといった異常性に対して、俯瞰しうる知見統合を通した問題解決をおこなった。
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