研究課題
基盤研究(B)
雷や雷雲が医療の現場にあるX線発生装置と同様な仕組み(制動放射)でX線を発生させる。加えて、近年では雷で発生した高エネルギー制動放射線が原子核とぶつかり、中性子をはじき出す光核反応を起こすことも明らかになった。本研究では光核反応を引き起こすガンマ線閃光の詳細を調べた。その結果、約100京個の高エネルギー電子がガンマ線閃光の発生に寄与し、光核反応で発生した中性子は発生点から1 kmにわたり広がり、その減衰時間が50ミリ秒ほどと推定された。
雷の発生にあわせてガンマ線閃光が発生する。それゆえ、ガンマ線閃光の発生メカニズムを理解することは雷の発生メカニズムの解明にもつながると考えられている。本研究により、その発生に約100京個の電子が寄与していることが分かり、今後の雷の発生モデルの構築に資すると期待される。また、多くのガンマ線閃光が光核反応を起こすことも明らかになった。雷による光核反応の詳細を理解することは、炭素14年代測定や初期地球大気における元素生成などの研究にも影響を与える可能性もある。
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