研究課題/領域番号 |
18H01253
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
増田 智 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (10262916)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 太陽フレア / 粒子加速 / 電波 / 多波長観測 / 太陽 / フレア |
研究成果の概要 |
中国の新太陽電波望遠鏡MUSERのグループと太陽フレアの粒子加速現象に関する国際共同研究を推進した。2020年3月で観測を終了した野辺山電波へリオグラフ(NoRH)と試験観測中であったMUSERで同時観測されたイベントに関して詳細解析を行った。太陽フレアの磁気リコネクション領域の上側での粒子加速現象をMUSERが捉え、同時に下側での加速に対応する増光をNoRHが捉えたことにより、磁気リコネクション領域の上下で同時に粒子加速が起きていることが確認できた。また、MUSERで観測された微小な電波バーストの周波数ドリフトの特徴の時間変化から、粒子加速領域が高速で上方に移動していることを示す結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
まず、太陽フレアの標準モデルである磁気リコネクションによるエネルギー解放モデルを想定した場合、そのエネルギー解放領域の上空と下方で同時に粒子加速が起きていることを示す重要な観測結果が得られた。フレア領域が、太陽から惑星間空間につながる磁場を含んでいた場合、高エネルギー粒子が惑星間空間に流出すると考えられ、宇宙天気研究にもつながる。また、本研究では上空の粒子加速領域が高速で上方に移動している可能性を示唆する結果を得た。これは、上空に放出されたプラズモイド周辺での粒子加速だと解釈でき、プラズマ物理学の理論計算や室内実験で説明・実証すべき課題を提起することになる。
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