研究課題
基盤研究(B)
国際深海掘削計画(IODP)で日本海北海道沖から掘削された海底堆積物コア(U1422およびU1423コア)において、陸上植物テルペノイドなどの植物バイオマーカーと花粉の分析を行った。その結果、U1423において過去約430万年間の長期の古植生変動を、U1422では過去約70万年間の数百年スケールの短周期の古植生変動を復元した。針葉樹由来ジテルぺノイドや広葉樹由来トリテルペノイドによる古植生変動が、氷期/間氷期スケールやさらに数百年スケールの寒暖の気候変動とよく同調することがわかり、これら有機分子と花粉による古植生解析から多角的に日本海北部におけるモンスーンに関連した気候システム変動を解明した。
本研究では植物テルペノイドと花粉を用いて過去数10万~数100万年オーダーの連続した海底堆積コアから古植生・古環境・古気候変動を復元した。本研究で復元した過去約450万年という期間は、人類史や全球的な温暖期から第四紀の寒冷期に移り行く寒冷化の気候環境変動史を俯瞰できる年代範囲である。その時間スケールの古植生・陸域古環境の年代変動を体系的に復元した研究例は世界的に見てもかなり少ない。また、北日本の植生帯は多様であり気候変動に敏感に応答するので、北太平洋(極東アジア)北部の過去約450万年間の古植生・陸域古環境データがはじめて提示できたことは有意義でインパクトの高い研究であると考える。
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